リユース着物の市場は海外向けを中心に拡大の方向

リユース着物の市場は海外向けを中心に拡大の方向

着物を高額で買い取りするには、買い取った着物を売却するための需要がなくてはなりません。

浅草でリユース着物を販売するショップを5店舗開いている「たんす屋」の中村健一社長は、
「リユース着物の市場はこれからも拡大する」
と語っています。

外国人の売上が急増中

たんす屋では、外国人による売上が急増しているのだそうです。
全売上のうち25~30%が、すでに外国人によるものなのだとか。

また海外からの買い付けも盛んだとのこと。
ヨーロッパや中東、台湾などのアジアから、バイヤーが直接買い付けに来るそうです。

買い付けに来る業者の中には、パリ10区に着物専門店をオープンしたところもあるそうです。

ホームウエアから本格的に着る人も

外国人からの一番人気は、まずは「羽織」なのだそうです。
これを家でカジュアルホームウエアとして着る人が多いようです。

全体的には、やはり華やかな色柄の着物が人気とのこと。
ただしフランス人は、黒などのシックな柄を好むそうです。

またホームウエアとして着るだけではなく、茶道や踊りなどを習い、本格的に着る人も増えているようです。

特に終戦までは日本だった台湾では着物が人気で、若い女性が、
「家にある写真でおばあちゃんが着物を着ているのがカッコイイから、自分も着てみたい」
と、着物販売の催事に来たりもするそうです。

これからは「体験型観光」に着物を取り入れたい

世界中に日本のファンは多いです。
日本に何度も観光に来るリピーターも、年を追うごとに増えています。

しかし何度も日本に来るリピート客は、ただ観光やショッピングをするだけではだんだん満足できなくなります。
もっと日本の文化に深く関わってみたいと思うもの。

「そこで体験型観光を企画し、そこに着物を取り入れたい」
と、中村社長は抱負を語ります。

たとえば日本旅館。
旅館には和室があり、着物の着付けスキルを持った女将や中居さんがいる。

そこにリユース着物を持ち込んで、着物を着て日本的な生活を楽しめるようにしたら、人気を博すのではないか・・・。
中村社長は考えているそうです。

このように、リユース着物の市場はこれからも拡大する方向です。
このことが、現在の高額の着物買取を可能にしているというわけです。

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