高級な着物と安い着物は何が違うの?見分ける方法は?

高級な着物と安い着物は何が違うの?見分ける方法は?

着物は、それこそ何百万円もするような高級なものから、数万円で買える安いものまで様々な種類があります。

何が違い、どのようにして見分ければいいのでしょうか?
着物の値段の違いに関してまとめているので、チェックしておきましょう。

価格の違いはまずは生地の品質で決まる

着物の価格は、まずは使われている生地の品質で決まります。
絹の着物が木綿の着物より高価になるのはいうまでもありません。

またおなじ絹の着物でも、糸の本数によっても価格は変わります。
1センチ四方に使われる糸の数が、縦横10本のものより15本のものの方が価格は高いです。

俗に「ペラペラの着物」という言い方があります。
これは糸の本数が少ない着物を指しています。

着物の糸の本数を見分けるのは、比較的簡単です。
手に持ったときずっしりと重いのが、糸の本数が多い、高級な着物です。

職人のかける手間暇で価格は大きく変わる

手染めの着物は、職人が一枚一枚手間ひまをかけて染め上げます。
この職人の手間暇によって、着物の価格は大きく変わってきます。

染める回数が2度のものより、3度染め、4度染めとなるにしたがい、当然の事ながら着物の価格は高くなります。
染める回数が多いものは、やはり美しく仕上がります。

典型的なのが大島紬。
大島紬は織り上げるための手間が、価格の違いに直結します。

大島紬には、品物によって柄の細かさに違いがあります。
細かい柄であればあるほど織り上げるのに手間がかかりますので、細かな柄の「九マルキ」の方が、「五マルキ」の柄より高価です。

ただし着物の価格は不透明なところがあるので注意

ただし着物の価格は、不透明なところがあるのも事実。
着物に対する知識を知識をきちんと持っていないと、あまり価値がない着物を高く買わされることもあります。

大島紬について

上で例にあげた大島紬は、「横総絣」と呼ばれる織り方があります。
大島紬は通常縦糸と横糸の両方に絣の柄をつけ、それを織り上げていくものです。

それに対して横総絣は、横糸だけに柄をつけて織り上げるもの。
縦糸に柄がない分、職人もおるのが楽になりますから、おなじ柄の細かさでも、価格は本来10数倍の違いがあります。

ところが横総絣であっても、奄美大島や鹿児島で織られたものは「本場大島紬」の名がつきます。

あるとき横総絣の大島紬が、「本場大島紬」として数万円で売られていたことがあります。
大島紬は最低でも数十万円はしますから、その品物を目にした人にとっては「安い」と映ったかもしれません。

でも実際には、横総絣の大島紬は、価格はそんなもの。
決して安くはないものが、縦横絣と横総絣の区別があることを知らないために、安く映ってしまうということです。

大島紬を購入する際には、やはりその製法についての知識がないといけません。

江戸小紋について

江戸小紋は江戸時代の武士の裃が発祥で、職人が型を用いて、神業のような技で細かく染められたものです。
熟練の職人が手間ひまをかけなければできませんので、数十万円の価格がするのももっともです。

ところが現在ではこの江戸小紋の着物は、数万円で売られていることもあります。
これは機械で柄をプリントできるようになったからです。

もちろんこれは、職人が作ったものは高価で、機械プリンのものは安価で、それを消費者が選べるのなら問題はありません。

風合いは、見慣れた人なら職人が染めたものと機械プリントのものとで全く違うのはすぐ分かりますが、それが分からない人にとっては、大きな問題ではないかもしれません。

でもなかには悪質な業者が、機械プリントの江戸小紋を「手染め」として販売しているケースがあります。
やはり江戸小紋を買う際には、本物をきちんと見て、その良さを実感してからにするのがおすすめです。

加賀友禅・京友禅について

加賀友禅・京友禅も、高価な着物の一つです。

加賀友禅は、糊をもちいて図柄を描いていく作業があります。
「糸目を引く」と呼ばれていて、細い口金の先から一定の太さで糊を出しながら図柄を描かなければなりませんので、大層な手間がかかります。
数百万円の価格がするのもおかしなことではありません。

ところがこの加賀友禅も、10万円足らずのものがあります。
これは糸目を引くのを機械でおこなう「型糸目」と呼ばれるものが登場するようになったからです。

型糸目の加賀友禅は、初めのうちは糊が太く、職人が手で糸目を引いたものと区別するのが容易でした。

ところが技術が進歩して、機械で細く糊を出せるようになったため、今ではパッと見ただけでは職人が糸目を引いたものと区別できないものもあります。

これを区別する方法は、職人が糸目を引いた加賀友禅には、1枚の着物の中におなじ柄は決して登場しないこと。

それに対して型糸目の場合には、たとえば左袖前と右袖後が全くおなじであるということがあります。

「高いものがいいもの」ではないことは肝に銘じよう

以上のように、呉服業者も悪質な場合には、安い着物をあたかも高級なものであるかのように販売することがあります。
消費者がそれを見分けられなければ、安い着物を高い価格でつかまされてしまいます。

肝に銘じなければいけないことは、「高いものがいいもの」ではないということ。
価格の高低で価値を決めるのではなく、本当にいいものを見分ける目を持つことが必要です。

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