着物を着る時は足袋で草履を履くのが一般的ですが、靴下で靴・ブーツ・スニーカーを履くのはどうなのでしょうか?
特に問題はありませんがポイントを理解しておかないと、せっかくの着物姿が台無しになってしまいます。
足元の防寒対策についてもまとめているので、チェックしておきましょう。
卒業式の袴にはブーツを履こう
卒業式には振袖と袴を着る人も多いです。
以前は、その際に履くのは足袋と草履が定番でしたが、最近ではブーツが主流になりつつあります。
実はこの袴にブーツ、大正時代の女子学生が始めたものです。
女性が自由なファッションを謳歌した大正時代、寒さ対策として流行したものだそうです。
足袋に草履だと、卒業式シーズンの寒い日には、やはり足元が冷えがちです。
ブーツなら暖かいですし、ファッショナブルなのでおすすめです。
ブーツにするなら袴の位置を高めにしよう
履物を草履にするのかブーツにするのかで、袴の着付けが変わります。
草履の場合には、袴は足元が隠れるくらいの低めの位置で着付けます。
それに対してブーツの場合は、袴の裾を高めにし、ブーツが見えるようにします。
ブーツを履いているのに、低めの位置で着付けてしまうと、格好がつきませんので注意しましょう。
ブーツはショーブーツがおすすめ
ブーツは、「これでなくてはいけない」ということはありません。
ただ、大正時代のレトロな雰囲気を出したいのなら、正面で編み上げてあるショーブーツがおすすめです。
ヒールは、ピンヒールのような細いものは、着物にはあまり合いません。
太めで、5~7cmくらいのものがいいでしょう。
ブーツの色は、黒や茶色など暗めの色にすると着物が引き立ちます。
黒だとキュッと引き締まった感じに、茶色だとやや柔らかい印象になります。
最近は、袴に茶色のブーツを合わせるのが定番となってきているようです。
中に履くのはタイツかストッキング
ブーツを履く場合には、足袋はつけなくてOKです。
洋服にブーツを合わせる時のように、タイツかストッキングで問題はありません。
ただしブーツの長さによっては、タイツやストッキングが見えることもあります。
黒系のタイツやストッキングをはいておくと安心です。
着物にスニーカーもハイセンス
「着物にブーツ」なら、大正時代からの伝統的な着物の着こなしといえますが、最近では「着物にスニーカー」のコーディネートが登場しています。
「ふだん着物」をテーマとして、大阪梅田にあるスニーカーのセレクトショップ「BOSTON CLUB」が、Instagramの公式アカウントで写真を投稿しているのです。
着物とスニーカーなどなんともミスマッチな感じがしますが、実際に投稿写真を見てみると、どれもため息が出るほどハイセンス。
着物を普段から着てみたいと思う人は、防寒対策も兼ね、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。
ただし着物にスニーカーの組み合わせは、結婚式や公的な行事などへ着ていく礼装着の場合はタブーです。
セオリー通り、足袋に草履を合わせましょう。
足袋に草履の場合の防寒対策は?
防寒草履
防寒草履は、草履と草履カバーが一体になったもので、ちょっと浅めのスリッパのようなシルエットです。
つま先の草履カバーが冬の風をさえぎります。
アザラシなどの毛皮の足袋カバーは、保温効果は抜群です。
草履カバー
草履カバーは、草履とは別に草履カバーだけでも購入できます。
べっちにゃボアの冬向きの素材で作られ、着物のコーディネートにも役立ちます。
ビニール製の、雨用の草履カバーもあります。
足袋の2枚重ね
足袋は直に冷気に触れますので、1枚だと寒いこともあります。
その場合には、足袋を2枚重ねて履いたり、足袋の上に足袋カバーをつけることで防寒対策ができます。
足袋は、伸縮性の高いストレッチ足袋もあります。
これを履く場合には、足袋の下に5本指ソックスを履くと暖かいです。
また最近では、ヒートテックなどの発熱保温素材も多く出まわるようになりました。
これをストレッチ足袋の下に履くのは、大変暖かくておすすめです。