着物や振袖が必要になったとき、レンタルするか、購入するか迷うことがあると思います。
初めて着物や振袖を購入する際の注意点と、価格の相場をまとめました。
着物や振袖を購入することのメリットは?
まずは着物や振袖を購入することのメリットを解説していきます。
何度も着ればレンタルするより割安になる
着物はレンタルと購入で料金をくらべれば、もちろんレンタルのほうが安いです。
でもそれは、一度だけレンタルした場合の話。
成人式で振袖をレンタルしたとして、その後も卒業式や友人の結婚式など、振り袖を着る機会はたくさんあります。
そのたびごとにレンタルすれば、3~4回で、振袖を購入するよりレンタル料金は高くなります。
着物をレンタルするか購入するかを迷う場合は、「その後も着るかどうか」を考えましょう。
着るのであれば、購入するのがおすすめです。
着やすく着姿が美しい
レンタルの着物だと、サイズは一般的なものの中から選ばなくてはなりませんので、自分の体に合わないこともあります。
それに対して購入する場合には、着物は基本的に一人ひとりに合わせて仕立てるものですので、サイズはぴったりです。
サイズが体にピッタリの着物は着やすいですし、また着姿も美しいもの。
特に極端に背が高い人や、低い人の場合には、レンタルだと選択肢が非常に限られてきますので、購入するのがおすすめです。
誰も着ていない自分だけの着物が着られる
レンタルだと、おなじ着物を何度もちがう人が着ます。
またショップによってはケアが十分行き届かず、色がくすんでしまったり、汚れていたりすることもあります。
それに対して購入すれば、着物は誰も着ていない自分だけのものとなります。
気分が違うのはもちろんですし、色がくすんだり汚れていたりなどもありません。
思い出が後々まで残る
成人式で着物を着れば、その着物は成人式の思い出をまとったものになります。
購入した着物なら、その着物を思い出といっしょに後々まで残せます。
また着物は、きちんと手入れをすれば、数十年は保存できます。
将来、子供や孫の代まで残すこともできます。
着物を購入する際の注意点
お気に入りの着物が見つかっても、すぐに購入してはいけません。
購入する前にいくつか気をつけることがあるので、その着物をしっかりと見定めてから購入するようにしましょう。
かならず試着をしよう
着物を購入する際には、かならず試着をしましょう。
パンフレットの写真を見て、「これがいい」と思うかもしれません。
でも本当にその着物が自分に似合うかどうかは、実際に来てみなくてはわかりません。
試着して、鏡に写った着姿を見てみると、パンフレットで見ていたのとイメージが違うこともあります。
着物の色は、微妙なもの。
おなじ「赤」でも、10枚あったら10枚全部が、色合いが少しずつ違います。
色合いによって、顔の写りが変わってきます。
自分の顔に合うかどうかは、実物を顔に当ててみないとわかりません。
また着物を試着する際には、かならず帯や小物もいっしょに、フルコーディネートで着るようにしましょう。
おなじ着物でも、帯や小物が変わるだけで、印象はずいぶん違います。
予算はしっかり伝えよう
着物の値段は、上を見ればキリがないもの。
「50万円まで」と初めは決めていたとしても、お店の人に100万円の着物を見せられてしまったら、そのあとで見るそれより値段の安い着物は、どうして未見劣りしてしまいます。
それで結果として、予算オーバー……。
着物を購入する際には、ありがちです。
ですので初めにお店の人に、予算をきちんと伝えましょう。
そうすれば、お店の人も承知して、ムダに高い着物を出してきたりなどはしません。
迷ったら直感を信じよう
着物は洋服と比べると、はるかにたくさんの種類があります。
一枚一枚がすべて違うものなので、迷いだすとキリがありません。
着物は、特に振袖などだと、一生のうちにそう何度も買うものではありません。
そのため「もっといいものがあるのかも…」と思うことになりがちです。
もし迷った場合には、自分の直感を信じることが大切です。
先入観なしに「いい」と思える着物は、結局は自分にとっていいものであることが多いです。
価格に含まれる内容を確認しよう
一口に「振袖を着て成人式に参加する」といっても、そのためには振袖の着物の他に、帯や長襦袢、帯揚げ、腰紐、足袋、バッグ、ショールなどなど、たくさんのものが必要になります。
「振袖の価格」の中に、これらが含まれているのかどうか、初めにお店の人に確認しましょう。
価格が着物だけのもので、ほかに必要な物があることが後からわかると、予算オーバーになりかねません。
アフターサービスを確認しよう
着物を購入する場合には、ショップが様々なアフターサービスを行う場合があります。
支払う料金の中にどのようなアフターサービスが含まれるのか、あらかじめ確認しましょう。
着付けサービス
成人式に振袖を着るのであれば、成人式の日にショップで着付けをサービスすることがあります。
その場合、
- 有料なのか無料なのか
- 着付けはどこでするのか?出張サービスはあるのか?
- 着付け会場から自宅、成人式の会場は、距離はどれくらいあるのか?
などを確認しましょう。
また成人式が終わっても、着物を着る機会はあります。
その際も着付けをしてもらえるのか、その場合は有料なのか、無料なのか確認しましょう。
ヘアセットとメイク
成人式で着物を着るには、ヘアセットとメイクも必要です。
それもやってくれるのかどうかを確認しましょう。
その場合、着付けとヘアセット・メイクは同じ場所なのか、違う場所なのかも確認が必要です。
もし違う場所なら、成人式会場との距離もあわせて確認しておきましょう。
記念写真
成人式は、朝から着付けとメイクをし、その後は成人式、そして昔の友だちと再会し、おしゃべりや食事などとなり、成人式の当日は、写真撮影をする時間がなかなか取れません。
そのため最近では、記念写真だけを成人式の何日か前に撮影する「前撮り」サービスをするショップが多いです。
この前撮りサービスをするかどうかも確認しましょう。
料金やオプションプランもきちんと聞くようにします。
クリーニング
着物は着たら、クリーニングをしてきちんとたたんで保存します。
着物のクリーニングやたたみは、一般のクリーニング店では受け付けるところが少ないです。
購入するショップでやってくれるのかどうか、その際の料金などを確認しましょう。
また着物は、あらかじめ撥水加工をすることにより、シミや汚れを未然に防ぐこともできます。
そのようなサービスがあるかないかも確認するのがおすすめです。
着物や振り袖のクリーニング、染み抜き料金の相場はどれくらい?
着物を購入する場合の価格相場
着物の価格は、上を見ればそれこそキリがありません。
かと思うと、ダイレクトメールなどで「これってレンタルじゃないの?」と思うようなお値打ち価格の着物が紹介されていることもあります。
どのくらいの価格の着物を買えばいいのか、迷いますよね?
ある調査によれば、新作の着物一式を購入する人の価格平均は、全国で32万円~35万円となっています。
バブルの時代は、平均が50万円を超えていましたので、最近の相場は下がっています。
この価格を目安とし、これよりも高いものは高級品、安いものは普及品と考えるのがおすすめです。