着物の後ろ姿を美しく見せるには、うなじがポイントです。
理想のうなじは全体として「W」の形で、中央部分がM型になっている「MW型」が理想になります。
襟足の整え方は自分で行うこともできますが、美容院に行くときれいに仕上げてくれます。
着物を着る時はうなじをきちんと整えて、舞妓さんのような美しい後ろ姿を目指しましょう。
着物姿を美しく見せるうなじ
着物を着る上で、襟足がきれいに見えるのは大きなポイントです。
まずは、襟足を剃る際のポイントからみていきましょう。
襟足を剃る際のポイント
襟足は、美容院へ行けばきれいに整えてくれます。
でももちろん、自分でやることもできます。
そのやり方は、まず両サイドの太い毛やいらない産毛などを剃り、おおまかな形を整えます。
次に襟足の形を活かしながら、MW型になるように調整します。
首が太めの場合には、襟足は内側に寄せるときれいに見えます。
また添った部分と残した部分の境目がはっきり出ないよう、産毛を残して境界線をぼかすと自然に見えます。
理想的な襟足の形とは?
理想の襟足のは、まず全体としては「W」の形をしています。
うなじの両サイドの毛が、中央にくらべて長く残されているものです。
ちなみにこの両サイドの長く伸びたけのことを、「襟足」と呼びます。
襟足の部分があることで、首が細く長く見える効果があります。
ただしただW型では、子供っぽく見えてしまいます。
Wの中央の短い部分の、さらに中央部分が、少し長く伸びているのがポイントです。
この中央部分は、大人になってから生える毛です。
そのためこれをなくしてしまうと、子供っぽく見えてしまうというわけです。
この中央部分は、両サイドと比べて3分の1の長さが基本。
全体はW型で、中央部分がさらにM型になっている「MW型」が、襟足の理想形です。
襟足の長さは着物や年齢によって異なる
以上のように襟足の理想の形はMW型ですが、長さについては、その都度調整が必要になります。
浴衣や、洋服の場合ならドレスなど、背中が大きく開いた物を切るときは、襟足も長めにします。
そうすることで、首の長さが引き立てられ、きれいに見えます。
一方振袖や訪問着、洋服の場合なら襟のある服など、首元がきっちり閉まったものを着るときは、襟足は短くします。
あまり長いと、襟足が隠れてしまい、効果がなくなってしまうからです。
着物を着る場合、年配の人は首元はややゆったり目に、若い人は首元をつめて着るのが普通です。
ですから襟足も、年配の人は長めに、若い人は短めにするのが基本です。
舞妓さんのうなじ処理
襟足が美しいといえば、舞妓さん。
日本では昔から、うなじの黒髪と白肌のコントラストが「粋」だとされていたとのこと。
その舞妓さん、やはり週に1回は、うなじのムダ毛を添って襟足の形を整えているそうです。
きちんと整えられた襟足があるからこそ、肌の白さが際立つことになります。
ところでこの襟足、首の毛を全くなくせばいいかといえば、そういうわけではありません。
うなじに整えられた毛があることで、首は白く、そして細長く見えるようになります。
「うなじの毛を、いかにきれいに見せるか?」
このことが、うなじのムダ毛処理の基本的な考え方です。