芹沢銈介は型絵染という染色技法を編み出した染め師です。型絵染とは、通常、絵師・彫師・染師と別れて作業をおこなう行程を、すべて一人でこなすという技法で高い技術力が必要です。デッサン力に優れた芹沢銈介だからこそ生み出せた技法とも言えます。
江戸小紋や伊勢和紙などの伝統工芸を元に、個性豊かな作品を数多く生み出してきました。植物や動物、人物などをモチーフにした和風作品も多く残されていて、着物だけでなく多ジャンルで活躍してきました。
ここでは芹沢銈介の着物や帯の、買取相場や特徴についてまとめています。
芹沢銈介の着物や帯について
芹沢銈介の作品はとても高価なものがたくさんあります。売却する際には、買取相場や作品の特徴について調べておきましょう。
買取価格相場
芹沢銈介の作品の買取相場は、およそ10万円前後です。ただし、芹沢銈介の作品は、物によって買取額が大きく違うことが特徴的なので、あくまで目安です。
例えば、絵染小紋は買取額が12万円程度ですが、証書付きで状態の良い逸品であれば100万円以上の買取事例もあります。また、オークションでは300万円以上の値段で出品されていたリ、楽天市場では1000万円という値段で販売されている作品もあります。
非常に高価な作品もたくさんある作家なので、安易に買取業者を選んでしまうと損をしてしまう可能性があるので要注意です。
特徴
芹沢銈介は幅広い系統の着物を作り出した作家です。一般的な風景柄、動物柄、植物柄はもちろん、幾何学模様や個性的な模様も好んで作られました。
特に有名な作品は「いろは文様」です。ひらがなをモチーフにした独特のデザインと色使いで、時代を問わず愛され続ける逸品です。状態の良い物であれば1000万円以上で販売されています。
オリジナリティあふれる作品を多数作り出し、数多くの功績と受賞歴により、1956年に人間国宝に認められました。没後60年以上が経過する現代でも、多くの作品が高額で取引されています。
まとめ
芹沢銈介の作品を売却するためには、まず本人証明ができる証書などをきちんと保管しておくことと、色あせや虫食いなどにならないようにきちんと管理しておくことが大切です。
そして何より、買取業者を見極める必要があります。価値の高い着物だからこそ、きちんと価値を理解してくれる業者を見つけなければいけません。着物を専門的に扱っている信頼できる買取業者を探しましょう。