普段着として親しまれてきた絣(かすり)

「絣(かすり)」は、織物の技法の一つ。
前もって染めた経糸と緯糸を使って織り上げ、柄が素朴であるとともに丈夫なのが特長で、普段着として親しまれてきました。

絣の歴史

絣の技法が完成したのは、江戸時代の末期から明治にかけてとされています。
元々はインドで生まれた技術とされ、タイやカンボジア、インドネシアなどの東南アジアを経て、琉球経由で日本に伝わりました。

落ち着きのある風合いと丈夫さのため、日本人にはたいへん好まれ、特に着物が禁止された第二次世界大戦中は、女性は絣の着物をもんぺとして仕立て直し、ささやかなおしゃれを楽しみました。

明治から大正・昭和にかけ、絣は普段着として、また晴れ着として、庶民のあらゆる場面で使われました。
女性は結婚するときに、生涯着ることができるだけの枚数の絣の着物を持参したと言われます。

もちろん古くなっても、すぐには捨ててしまいません。
仕事着にまわし、ボロボロになるまで着続けたといわれます。

絣の着方

普段着として親しまれた絣ですが、戦後になって急速に洋装化が進んだため、現在では普段着として着られることはほとんどなくなりました。
そのため需要は激減し、現在では生産量はわずかです。

そのため絣は、現在では高級品に主に用いられるようになっています。
絣は、実は紬の柄でもあります。

最高級の反物として知られる結城紬や大島紬は、絣模様がわからないほど、細かい仕上げになっています。
絣は模様が細かくなればなるほど高い技術が必要とされ、その分価格も高くなります。

ページの先頭へ戻る