着物が好きだと、「着物を着て仕事がしたい」と思うようになるものです。
そこでここでは、着物が仕事着のアルバイトや仕事についてまとめました。
舞妓さん
着物を着て仕事をするといえば、やはり花型なのは「舞妓さん」です。
舞妓は芸妓の見習い段階のことを指し、白塗りにかんざし、肩揚げの振袖にだらりの帯という着物姿で仕事をします。
仕事の内容は、宴会の席で唄・踊り・三味線などを披露し、お客さんを楽しませることです。
お酒の席での仕事ですからお酌もしますが、それだけではなく、きちんと芸ができることが必要です。
舞妓になるにはどうしたら?
舞妓になるためには、中学を卒業したら「置屋」に入ります。
置屋は舞妓や芸妓を住み込みでかかえ、リクエストに応じて料亭などに派遣するプロダクションのようなものです。
置屋で生活しながら修行をし、1年程度経過した後試験がおこなわれます。
試験に合格すると、舞妓として仕事ができます。
舞妓の年収は?
舞妓時代は、基本的に無給です。
ただし置屋に住み込むので生活費はかかりません。
唄や三味線などのお稽古代や、着物代も置屋持ち。
置屋は一人の舞妓を育てるために、1千万円をかけるといわれています。
5~6年舞妓として過ごしたあとは、芸妓として仕事をします。
芸妓になると、お座敷ごとに報酬をもらったり、毎月決まった額の賃金をもらったりして、収入が生まれます。
芸妓の収入は、月収20万円くらいのこともあれば、バーや料亭を経営して億単位の年収を得ることもあるなど、人によってさまざまです。
料亭で働く
和食の料亭では、着物が制服になっているところがほとんどです。
通常の飲食店よりもワンランク高い料亭は、その分お給料も高額のことが多いです。
着物は基本的にお店から支給されます。
ただし消耗品については自分で揃えなければならない場合もありますから、もし料亭で仕事をする場合には、自己負担がどのくらいになるのかを確認しましょう。
料亭で働くためには、必ずしも経験は必要ありません。
料亭のほとんどは、しっかりとした研修があります。
ただし入ってからは大変です。
和食の料亭はマニュアルがないところがほとんどです。
「見て覚えろ」という風潮が残っているところが多いので、「自分から学ぼう」という気持ちがある人でないとツライかもしれません。
旅館で働く
日本式の旅館で働く場合にも、基本的に着物が制服です。
旅館で働くのは住み込みの職員のこともありますが、アルバイトでもできることが多いです。
着物は、もちろん自分で着なければなりません。
着付けの経験がない場合でも、初めは教えてもらえますので、心配はいりません。
着物の着付けを覚えたい人にとっては、これはメリットだと思います。
着付け教室などにお金を払うのではなく、お給料をもらいながら着付けが覚えられるからです。
また着物姿で様々な仕事をこなしますので、着物を着る際の所作が自然に身につきます。
所作はなかなか身につくものではありませんので、これも大きなメリットです。
呉服店で働く
呉服店でも、やはり着物を着て仕事をします。
さまざまな着物に身近に触れることができますので、着物が好きな人にとっては適している職業の一つです。
呉服店の販売員になるためには、お客さんに販売している着物の説明をしなくてはなりませんので、着物についての知識が必要です。
流行の着物はもちろんですが、それ以外にも和装文化の全般を知らなくてはなりません。
着物着付け師の資格があると、役立つことは多いです。
また販売員ですから、やはりノルマを抱えて仕事をします。
「がんばろう」という気持ちが必要な職種です。