着物の柄には、様々なものがあります。
ここではそれをまとめてみました。
江戸小紋
江戸小紋は遠くから見ると無地とも見えるほど、小さな柄が染め込まれたもの。
格が高いことで知られていて、江戸時代には武家の裃などにも使われ、紋を付ければ礼装着として使うことができます。
江戸小紋を染めるには、和紙を柿渋によって加工した型紙を何枚か重ねて一度に型を彫り、その後に染めるという手の込んだやり方が用いられます。
江戸小紋の文様には、
- 行儀小紋
- 鮫小紋
- 角通し小紋
- 静御前
- 梅
- 業平菱
- わらび
- 貝づくし
- 行儀
- からせみ
などなど、たいへんたくさんの種類があります。
文様の表現による違い
着物の柄は、その表現方法に染や織、繍(ぬい)、切りばめ、置きなどの種類があります。
染
代表的な柄の表現。
手描き、または型紙によって文様を染めます。
織
色々や金銀糸をさまざまに組み合わせて生地を織り上げることにより、文様を表現します。
繍(ぬい)
刺繍や刺し子によって文様を表現します。
切りばめ
様々な形の布を縫い合わせることにより文様を表現するもので、日本流のパッチワークといえるもの。
置き
模様の形に切った布を生地に縫い付けて文様を表現するもので、日本流のアップリケです。
季節と文様
文様には季節が表現されたものもたくさんあります。
たとえば春なら、春にふさわしい文様の着物を選びましょう。
季節が表現された柄には、季節の植物や風物詩、自然風景などが織り込まれ、たとえば、
節分、お雛様、鯉のぼり、桜、風鈴、朝顔、花火、ススキ
などがあります。
またもちろん、季節が表現されていない、幾何文様や人物文様、想像上の動植物などなどの文様も多数あります。
様々な文様
文字文様
寿や吉、福、夢、卍など、おめでたい文字、願いをかける文字などを文様としたもの。
生活財文
建物や道具、工具、装身具、楽器などの身の回りのものを文様に表現したもの。
人物文様
仙人、童人、天人などを表現した文様。
空想的動植物文様
鳳凰や天馬、龍、宝相華などの空想上の動物や植物を題材にした文様。
動植物文様
最も多いのは「花」で、その他にも草木、果実などの植物、魚や馬、鹿、鳥などの動物を題材にした文様などがあります。