誉田屋源兵衛の着物や帯の買取価格相場と特徴

最近は洋服のように街着として着こなせる着物が増えていますね。
人気セレクトショップで仕立てられる着物ブランドもあるそうです。

まだまだ若い世代にとって着物は高く、カジュアルなものではありません。
初めは綺麗な中古品でも良いと思う人もいます。

もしご自宅に着る出番が減った着物や帯があるなら、専門店に査定してもらうのがお勧めです。

特に人気作家作品は市場にあまり出回っていないので、予想以上に高値がつくことが多いです。

こちらのページでは帯屋として長い歴史を持ち、近年では人気ブランドとコラボレートする誉田屋源兵衛の着物や帯、買取相場を紹介します。

誉田屋源兵衛の着物や帯について

帯問屋として京都で280年以上の歴史を持つ誉田屋源兵衛は、10代目当主の山口源兵衛氏に襲名してからは、着物制作にも携わっています。

まだ着物は市場にそれほど出回っていません。
斬新な素材を使用した帯が多く、品物によっては着物を上回る価格である場合もあるでしょう。

買取価格相場

中古品の小紋で4万円、新品の帯は30万~35万、天然の貝殻などの特別な素材を用いた帯は180万円以上です。
特別仕様でない中古品の帯の買取相場は、3万~5万円が相場でしょう。

買取価格は販売価格より下がってしまうのは当然ですが、オークションやフリマアプリで素人さんに売ってしまうのは非常に勿体無いです。

また家具や家電を扱う何でも屋やリサイクルショップは、残念ながらただの「着物の帯」として二束三文で扱います。
きちんと査定しているのか、価値が分かるのか甚だ疑問です。

有名作家による伝統工芸品としての着物や帯は希少価値が高いので、着物全般を扱う専門買取業者に売るのが良いでしょう。
なるべく新品に近く、カビや虫食いなどによって痛んでいない物であれば、それを考慮して査定してくれます。

特徴

誉田屋源兵衛は京都の室町で280年以上、10代目の山口源兵衛氏に到るまで、一貫して帯の製造販売を手がけています。

帯の特徴は何と言っても素材感で、コストを顧みない贅沢な素材をふんだんに用いた作品は、一目で誉田屋源兵衛と分かる人もいるでしょう。

1919年に10年の歳月をかけ、宮大工である三上吉兵衛によって京都の社屋を完成しました。
もうすぐ100年が経とうとしていますが、日本情緒と京都風情の佇まいを感じられる素晴らしい建造物です。
新作発表会や数々の素晴らしい帯の展示などを行っています。

山口源兵衛氏は1948年生まれ、幼少時代は小児結核を患うなど病弱でしたが、元気に成長するにつれ次第に遊び暮らすようになったそうです。

母親に叱咤激励をされたことや、叔父にお前の生き方は恥ずかしいと言われたこと、ものづくりの魅力に虜になったことがきっかけで、中途半端な根性で帯屋を継ぐものではない、と腹を括り真摯に制作に取り組んでいます。

長い歴史のある誉田屋源兵衛ですが、実際に帯づくりをスタートしたのは10代目が初めてで、それまでの当主は西陣に帯がなくなるまで買い付け高値で販売していました。

山口源兵衛氏が襲名してからは、それまでの誉田屋源兵衛を一変したことで知られています。
改革と言っても良いでしょう。

デザイナーのコシノヒロコ、画家の松井冬子などとのコラボレーションだけでなく、2002年には皇居内の紅葉山御養蚕所のみで飼育されていた、
貴重な古代繭を用いて着物を制作した「かぐや、この繭。小石丸」展を開きました。

また有名アパレルメーカーのユナイテッドアローズと組み着物ショーを行ったり、数々のメディア出演をしたりと、山口源兵衛氏は常に新しい価値観を持って、世代を問わず日常的に着られる着物や帯の制作に情熱を傾けています。