五嶋敏太郎の着物や帯の買取価格相場と特徴

五嶋敏太郎は、五嶋紐という組紐を確立させた人物です。元来の組紐技術ではなく、独自の組紐技巧を編み出し、見た目と使い心地にこだわって編み出されました。

皇室に献上する御草履の鼻緒として使用され、衣料品の分野において初の人間国宝に認定されました。五嶋紐は日本の伝統工芸としても認定されていて、現在は弟子たちが技巧を引き継いでいます。

着物の分野では、帯締めなどに使われることが多く、締め心地の良さや上品なデザインなどが高い評価を受けています。ここでは五嶋敏太郎作品の買取相場や特徴についてまとめてみました。

五嶋敏太郎の着物や帯について

五嶋敏太郎の作品をできるだけ高く売却したいと思ったら、まずは買取相場や特徴についての情報を集めておきましょう。

買取価格相場

五嶋敏太郎作品の買取相場は1万円前後と言われています。もちろん、商品や年代、状態などによって価値が全く違うので、あくまでも目安です。

着物のリサイクルショップなどでは五嶋敏太郎が復元した帯が6万円、五嶋紐が9,500円程度で販売されていて、帯や帯締めとしては価値が高く評価されているのがわかります。

オークションなどを見てみると、帯締めが5,000円前後で出品されています。買取業者よりは高く売れるかもしれませんが、売れる確証もなく、出品料などもかかってくるので、買取業者に任せる方が安心です。

特徴

五嶋敏太郎は東京で生まれ、12歳で帯締め作りをはじめました。当時主流だった江戸紐の技術を極め、その後五嶋紐という新しい組紐を完成させます。

昭和35年に人間国宝に認定され、五嶋紐は伝統工芸として認められました。昭和42年に亡くなった後も、弟子たちの手によって五嶋紐は受け継がれ、現代でも着物の帯締めや鼻緒など多くのシーンで使われています。

五嶋紐の特徴は、着け心地の良さです。帯締めは長時間締め続けていると苦しくなってくるのが一般的ですが、五嶋紐は伸縮性に優れ、体の動きに合わせてフィットしてくれるので、長時間つけていても苦しくなりません。

さらにフォーマルなシーンに使えるシンプルで上品なデザインも人気の秘密で、皇室はもちろん、多くの文化人から高評価を得ています。

現在では、和装だけにとどまらず、ハンドバッグのの持ち手や小物などにも五嶋紐が使用され、若者の間でも広く親しまれています。

まとめ

五嶋敏太郎作品を高く売却するためには、五嶋敏太郎の作品であるという証書をきちんと保管しておくことが大切です。証書の有無で買取額は全く違ってきてしまいます。

また五嶋敏太郎の価値をきちんと理解している着物業者を探すことも大切です。人間国宝作品であるということを、きちんと評価してくれる知識の豊富な専門業者を探すようにしましょう。