栗山吉三郎の着物や帯の買取価格相場と特徴

近年、着物や洋服を着る風習に少し変化が見られます。

今までは年齢を重ねるにつれて、落ち着いた色合いの服や着物を選ぶ人がほとんどでしたが、逆に若い人が黒やグレーなどを好んだり、高い年齢の人ほど明るい色を取り入れたオシャレを楽しんでいるように見えます。

好みや流行は様々ですが、若いからこそ似合う華やかな着物にぜひ挑戦して欲しいものですね。

こちらでは鮮やかさ・京らしさがある栗山吉三郎の着物や帯について紹介したいと思います。
価格相場や高く売るコツに興味がある人もぜひご覧ください。

栗山吉三郎の着物や帯について

栗山吉三郎は和染紅型と呼ばれる、京友禅の染料と琉球紅型の技巧を合わせた作品を世に生み出した作家です。

京都で昭和27年に栗山工房を設立、京都では珍しく分業ではなく一貫した作業を行っています。

紅型といえば琉球紅型を思い出す人もいるでしょう。
和染紅型は琉球紅型のように顔料を使った大胆な色使いではなく、友禅染料特有のはんなりとした美しさが出るのが特徴です。

型染めであるものの、職人による繊細な色注しで表現しており、力強さと京のワビサビが同居する作品と言えるでしょう。

買取価格相場

色無地に合わせやすい名古屋帯はおよそ3万~15万円以上で、比較的市場に出て、好みのものを見つけやすいでしょう。

帯の買取相場は5千円~3万円です。

和染紅型の美しさを堪能できる振袖は30万円以上で取引されていますが、呉服店などに出向かなければ探すのは難しいかもしれません。

観劇、クラス会、休日の街着などで活躍する紅型小紋は5万~30万円以上で販売されています。
お宮参り、七五三用の着物は新品で18万円以上が相場です。

着物の買取相場は4万~7万円でしょう。

もし新品に近い状態の栗山吉三郎作品を持っているなら高額査定が期待できます。

というのも着物が高く売れるには、有名作家作、正絹使用、有名産地、伝統工芸品などのいくつかの条件を満たす必要があって、栗山吉三郎作品はそれに該当するからです。

京紅型着物は独創的なデザインなので、コーディネートが難しく感じるかもしれません。
そこで次に着る人のために、紅型に合う小物や帯をセットで査定に出せば、より高く買い取ってくれるでしょう。

また栗山吉三郎であれば「吉」のように、本人が作ったことを証明する落款や証紙があると、査定士に伝えるのを忘れないでくださいね。

特徴

初代栗山吉三郎は沖縄の紅型に惚れ込み、京友禅の染色法を取り入れられないかと試行錯誤を繰り返し、新しい和染紅型(栗山紅型)を生み出しました。
紅型はそれぞれの地域で特性がありますが、影響しあって今の形があると言われています。

京都高尾にある栗山工房では図案公案から水元まで、全ての作業を一貫して職人が行っている工房です。

初代栗山吉三郎が創業してから60年以上経った今でも、その思いは未来の三代目に受け継がれています。

顔料を使わず一色ごとに手さしで染めるのが和染紅型の最大の特徴で、なんともいえぬ絶妙で多彩なコントラストは見る者を圧倒するでしょう。
色彩の重厚感が堪らないと言います。

日本人なら一生に何度か晴れの舞台で着物を着る機会がありますが、栗山吉三郎作品が醸し出す色彩美溢れる着物を、それが似合う最適なタイミングで着てみたいものですね。